
Vol.91
推し活が生む幸福感
「推し活」は、多くの人々が夢中になり、幸福感を高める姿が紹介されるなど、その影響力が注目される。推しを通して新しい自分を発見し、自己肯定感を高める人も少なくない。そのポジティブな気持ちは、消費へのエネルギーにつながることが注目されるだけでなく、周囲との良好な人間関係を築くために応用しようとする試みも始まっている。
一方、金銭をめぐるトラブルが発生するケースもあり、防止するための危機管理も必要とされる。
今号では、推し活を研究者と実務家のそれぞれの視点から分析し、その効果や課題、さらにはよりよい社会づくりへのヒントをおうかがいする。
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アイデンティティをつくる推し活
多田 夏帆
株式会社Oshicoco代表取締役
プロジェクションで世界は深化する ─認知科学の視点からみる「推し活」─
久保(川合) 南海子
愛知淑徳大学心理学部教授
推しによるナルシシズム充足の現代的な意義と課題
熊代 亨
精神科医
言語化という推し活
三宅 香帆
文芸評論家
ストーリーでつながる強い組織
安斎 勇樹
株式会社MIMIGURI代表取締役Co-CEO
想いをつなげて広がる応援の輪
棚木 悠
株式会社OHANA代表取締役
特別連載 日本をおびやかす労働力クライシス❸
じわじわと迫る危機「生産人口の減少」後編
春原 千恵
消費パラダイムシフトの現場 第54回
雨の巡りをデザインし、都市の流域を治める
竹之内 祥子
Museum Report
企画展紹介
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2025年度(第59次)研究助成応募状況