はじめに
2020年度に、日本eスポーツ連合と経済産業省によって整理されたレポート「日本のeスポーツの発展に向けて~更なる市場成長、社会的意義の観点から~」によれば、eスポーツの注目度が高まってきた2018年度の直接市場(大会、チーム運営等によるスポンサー・広告、放送・配信権、グッズ・チケット、著作権許諾等収入)の市場規模は44億円とされていた。
当該レポートでは直接市場のみでなく、「エコシステム領域」と「波及領域」における市場規模も検討されている。エコシステム領域とはイベント興行を中心としたビジネス(観戦、視聴、機器購入、建設事業、イベント開催等)を指し、波及領域とはイベントの集客力等を活用したビジネス(飲食サービス、小売、情報通信等)のことを指す。これら領域を上記直接市場と合算すると2018年度は338億円にのぼると試算されており、直接市場以外の領域の大きさがわかる。
eスポーツは、ゲーム企業、プレイヤー、オンラインコミュニティ、運営組織、そしてほかの多くのステークホルダーの協働的な努力により新たな経験価値を創出する必要があるとされ、上記のエコシステム領域や波及領域との連携は重要である。
元スクウェア・エニックス社長の和田洋一氏は、eスポーツの参加者には、実際にプレイしている「プレイヤー」、自分もプレイヤーではあるが一旦手を止めてより高度なプレイを見ている「オフプレイヤー」、プレイヤーではない「ノンプレイヤー」(例えば観戦者など)の存在があるとし、プレイヤー人口が飽和しつつある中において、今後ノンプレイヤーをいかに取り込むかは注目すべき点であり、eスポーツはノンプレイヤーが参加する余地をまだ多く残している点を指摘している。
ではeスポーツを取り巻くサービスのシステムにどのように新たな参加者を結びつけて、関係性の拡大を図ることができるだろうか。本稿では、ゲームに関連したサービスデザインやそのエコシステムについて触れた上で、観戦やイベントといった形式以外でのノンプレイヤーの参加について、地域での事例や近年注目されている概念を取り上げ、提案も含め述べてみたい。具体的には「eスポーツに関する研究を通じた参加」についてである。
eスポーツとサービスエコシステム
eスポーツがビデオゲームやコンピュータゲームを用いた対戦を競技と捉えたものであることを踏まえ、まずさまざまなステークホルダーとの連関が必要な「ゲームの体験設計」について述べる。
ゲームにおけるユーザー体験(以下UXと表記)をどのように設計・構築するかはゲーム開発において重要である。UXは対象とのインタラクション中に感じる感情の特定の変化(一時的UX)、ある特定の利用エピソードに関する評価(エピソード的UX)、特定のシステムをしばらくの期間利用した後の見方(累積的UX)で表される[図表1]。
予期的UXとは、ユーザーにとっての初めての利用よりも前の期間、あるいは上述の3つのUXの期間よりも以前のことであり、ゲームにおいては予期的UXがゲームプレイ前の体験、エピソード的UXがゲームのプレイ後の体験に該当する。一時的UXは、ゲームプレイ時の体験にあたるため、議論の対象に最もされるところではあるが、ユーザーはゲームプレイ以外でもゲームに接している。
例えばカプコンでは、ゲームのプレイに関する体験のみではなく「ユーザーがゲームを知った瞬間から余韻に浸るまでのゲームとユーザーとの接点(タッチポイント)の全てをゲームにおけるUXと定義し、それらに関わるデザインをすること」を、当時組織化されていたUXデザイン室の目標として掲げていた。新作の発表や体験版のプレイ、スムーズなソフトの購入、新たなダウンロードコンテンツやグッズの購入などユーザーとゲームとのタッチポイントは実にさまざまである[図表2]。
ゲームプレイの前後の時間軸も踏まえて、これら全体の体験をどのように設計し、ユーザーとの関係を創り上げていくのかである。
このようにユーザー体験を、時間軸を広く捉えて理解および設計し、サービスとして提供していく動きがさまざまな産業で見られる中、サービスの本質的な特性からビジネスのあり方を見直す動きが広がっており、その中心にはサービス・ドミナント・ロジック(以下S-Dロジック)という考え方がある。S-Dロジックやサービスのデザインについて整理を行うと次のとおりである。
S-Dロジックは、企業が価値を生み顧客に与える「価値提供」の発想ではなく、企業は顧客自身が価値を創造するためのリソースや場を提供する支援者であり、顧客自身がそれらリソースを統合させて価値を生む「価値共創」(ステークホルダー同士の相互作用から生まれる価値創造)の発想である。ゲームに引き付けて述べるとすれば、同じゲームをプレイするにしても、キャラクターのレベルアップに楽しみを見出す人もいれば、早くクリアすることに喜びを感じる人もいるなど、ユーザーの手元で生まれている価値はさまざまなものがある。ゲーム開発企業から購入したゲーム内の種々なリソースに各プレイヤーが触れて統合をし、自ら体験的な価値を創出しているといえる。
近年はインターネットサービスを介した新たなダウンロードコンテンツが提供され、新たなリソースが逐次投入される状況も生まれており、さらに多様な価値がユーザーのサービス利用中に生まれている。
サービスの運営にはさまざまなステークホルダーが関与し、その相互の関係性をデザインしなければならない。ステークホルダー間の相互の関係性を検討する上で、S-Dロジックにおける「サービスエコシステム」の概念は有用であり、その概念定義は「相対的な自律性を持った、リソース統合者間の自己調整システムで、各主体が共有された制度的秩序とサービス交換を通じた相互の価値創造によって結びつけられているもの」とされている。
サービスの展開に関わるステークホルダー間で、その結びつきを活かして相互に価値創造をしながら、維持・成長させていくシステムである。ゲームであればプレイ時のユーザーと企業との関係や開発時のパートナー企業との関係のみならず、宣伝や販売においても自社のほかに各種メディアや販売店など多くのステークホルダーが存在し、さまざまな関係性を考慮する必要がある。ゲームにおけるステークホルダーと重なる部分は多いものの、eスポーツにおいては競技に対するスポンサーや実施をするイベント会場や自治体、選手サポートのためのマネジメント企業や医療体制なども新たなステークホルダーとなり、サービスエコシステムがさらに拡大される。
eスポーツにおけるノンプレイヤーの取り込みというのはサービスデザインにおける非ステークホルダーのステークホルダー化にあたる。既存ステークホルダー内のエコシステムデザインのみではなく、新たなステークホルダーを加えるためのエコシステムデザインはどのように行うのかという観点を持つことで、さまざまな施策が検討可能になる。
ノンプレイヤーの参加のきっかけとなりそうなゲーム実況やeスポーツ大会の配信に関しては、TwitchやYouTube Live、OPENRECといったライブストリーミングサービスがいくつか生まれており、そういったサービスについての視聴特性や視聴動機の研究は少しずつ進められている。
またeスポーツとは異なるが、「ファイナルファンタジーXIV」では「住めるゲーム」を目指し、ゲーム内で麻雀ができる「雀荘」がマップ内に登場するといった新たなシステムを構築する試みがなされるなど、参加者同士でコミュニケーションを取りながら楽しめる場を作っている。
近年、野球やサッカーなどのスポーツにおいてもスタジアムやその周辺をエンターテインメント空間に変化させて、そのスポーツへの関心が薄かった層にスタジアムに来る動機をつくってファン層の拡大を狙っていく動きは顕著であり、eスポーツにおいてもオンラインコミュニティの創設、関連施設の増加、地域での特色のあるイベントの開催など、サービスエコシステムの拡大につながるような、多くの参加者獲得に向けての動きが見られている。
本節ではゲームにおけるUXやサービスデザインやさまざまなステークホルダーと形成するサービスエコシステムの存在と、ゲームからeスポーツへ発展することでノンプレイヤーの参加に係るようなサービスエコシステムの拡大がなされることについて述べた。その際に観戦やファンコミュニティ、イベント等を挙げたが、その他の形式で参加者を増やす福岡県での特徴的な事例があるため、次節で取り上げてみたい。
福岡eスポーツリサーチコンソーシアムによる豊前市でのリサーチ
福岡県にはeスポーツの発展を支援する「福岡eスポーツリサーチコンソーシアム」(会長・作花浩聡、理事長・磯貝浩久。団体名称は以下FeRCと記載)という団体がある。FeRCは「eスポーツを科学する。」の理念の下、eスポーツの普及・発展および選手の健全育成に寄与するために、eスポーツに関する科学的な研究を行う組織を産学官の連携のもとに設立し、研究を推進する団体である。メンバーは福岡県内の大学に所属する研究者(スポーツ科学、医学、心理学、情報学、経営学など)やeスポーツに関連する団体および企業からなる。
福岡にはeスポーツの活動を活性化させる団体として「福岡eスポーツ協会」(会長・中島賢一。以下FeAと記載)もある。FeAはeスポーツを競技としてのみ捉えるのではなく、さまざまな人びとの交流を促進させるコンテンツとして捉え、一般的なeスポーツ大会企画・運営を行うだけでなく、eスポーツを活用した地域におけるコミュニケーション活性化の支援やライト層に参加を促すeスポーツ大会を実施するなど、eスポーツの普及促進に取り組んでいる。これに対して、FeRCはeスポーツの「研究」を行い、その有用性等について科学的知見を提供、普及させる点で異なっている。
FeRCは以下の6つのコンセプトを軸に活動に取り組んでおり、所属メンバーによる研究活動に加えて、得られた研究知見や所属する研究者によるeスポーツに係る知見を発表する会員向け講演会も実施するなど、eスポーツに関心を寄せる企業向けの情報発信も行っている。
1. eスポーツプレイヤーの適正および能力開発、教育や健康問題に関する研究
2. eスポーツのエンターテイメント性向上および社会的認知向上に関する研究
3. 全世代の脳活性化および健康増進スポーツとしての発信に関する研究
4. eスポーツの健全な普及促進につながる啓発活動・イベント企画・運営サポート
5. 日本全国および世界各国のeスポーツに関する健康や教育の情報収集と発信
6.リ サーチ内容の分析研究および情報発信
いくつかあるFeRCの活動成果のうち、eスポーツのサービスエコシステム拡大に関連する特徴的なものとして福岡県豊前市との連携で行った調査活動がある。
FeRCは2020年9月28日に福岡県豊前市との間に「eスポーツいきがい研究事業に関する協定書」を締結した。この協定はeスポーツによる高齢者の認知症予防・健康寿命の延伸および健康増進の向上を図ることを目的とした研究事業に対して、両者が相互に協力する包括的な連携を定めたものであった。
具体的な取り組みとして、2020年の10月から12月にかけて1回目の調査が行われた。「eスポーツ実施を通した地域高齢者の認知症予防」をテーマに、豊前市のフィットネスクラブにて市内の65歳以上の高齢者約40人を対象とし、週2回のプログラム(「ぷよぷよ」や「グランツーリスモ」のプレイ)を全20回実施し、認知症検査、脳波・脳血流量測定、いきがい度評価、健康度診断検査等を行った結果をとりまとめた。
当該研究では「幸福感がeスポーツによって高められる可能性」「実行/遂行機能や注意機能の改善される可能性」「短期(作動)記憶処理の改善される可能性」「配分性注意、認知的柔軟性の低下が抑制される可能性」が示唆され、身体機能が部分的に改善されるといった結果が得られ、FeRCの存在意義である科学的有用性を示す知見を提供するに至った。
研究成果も注目すべきものであったが、研究プロセスにおいて多様な参加者が存在していたことも、また興味深かった。九州工業大学、九州産業大学からの研究者をはじめとして、臨床心理士やeスポーツに関連する企業、健康や福祉に関わるNPOや一般社団法人、そして介護事業所やフィットネスクラブといったメンバーである。eスポーツを普段プレイしない高齢者はもちろん、eスポーツのサービスエコシステムに参加し得なかったさまざまなステークホルダーが、この社会課題を解決するための研究活動を通じて参加に至っていたのである。FeRCの豊前市との取り組みは現在2回目の研究調査にもつながっており、継続性も保たれている。
eスポーツとシチズンサイエンスの可能性
FeRCの事例のように、研究活動を通じたeスポーツへの参加者拡大を踏まえた際に、近年注目される「シチズンサイエンス」の活用もその選択肢の一つとして検討できるだろう。シチズンサイエンスとは、職業科学者ではない一般の市民によって行われる科学的活動を指す。
シチズンサイエンスの多くは職業科学者との協調により、もしくはその指導の下で行われ、世界的に拡大しつつある。歴史的には鳥類学、天文学など、多岐にわたる学問分野で行われている。職業研究者が市民の手を借りて行う研究や、市民が研究的な活動を構想し、職業研究者にアドバイスを受けながら行うものもある。
前者の市民の手を借りて行うシチズンサイエンスの例については、ゲームを活用したものも実施されており、世界的なプロジェクトとなったものは「EVE Online」を運営するCCPGamesが、シチズンサイエンスを扱う研究チーム「Massively Multiplayer Online Science」やレイキャビク大学と共同で行った「Project Discovery」である。当該プロジェクトは、宇宙を舞台とした大規模多人数同時参加型オンラインRPG「EVE Online」の中に、タンパク質成分の分析に関わるミニゲームを設置し、ゲーム参加者がそれに正解するとゲーム内での経験値といった報酬が得られるものである。
ミニゲームの内容は、データベースにあるヒト細胞画像内で着色されているタンパク質成分等がどの系統に属しているのかを判別するもの。人間による目視でしか判別できない大量のデータの分類作業にゲームの仕組みを取り入れることで、データ分析への市民参加を促し、研究成果につなげていた(このプロセスで100以上の新たな科学的発見がなされた)。
後者の市民自ら研究を行う例については、福岡市の都市型のシンクタンク「福岡アジア都市研究所」の「市民まちづくり研究員受入事業」がある。当該事業ではシンクタンク所属の研究員による指導の下、市民による自主的な立場での研究を通して、福岡市の課題発見および解決への提案をする活動がなされている。研究という形での新たなまちづくりへの参加形式である。
興味深い研究活動につながるシチズンサイエンスであるが、内閣府による第5期科学技術基本計画の中においてもその推進を図るとともに、研究者が国民や政策形成者等と共に研究計画を策定し、研究実施や成果普及を進めるような方法論の創出と環境整備を促進することについて述べられていた。そして第6期科学技術・イノベーション基本計画においても1万人が参加するシチズンサイエンスを通じたイノベーションについても検討がなされているなど、引き続き促進について言及されており、シチズンサイエンスは日本国内においても年々注目度が高まっている。
eスポーツもこのようなプロセスを活用した参加者拡大がまだまだ可能な分野であろう。eスポーツを通じた研究参加を行い、社会変化へとつなげることもできるのではないかと思われる。例えばリモートワークが進む中で、社内コミュニケーションの質をどのように向上させるかという社会課題も生まれているが、「オンラインでもプレイ可能なeスポーツを社内でプレイした場合、どのようなコミュニケーション面の改善がみられるか」という研究活動に参加をしてもらうことで、企業内であまりプレイをしないライト層にも参加を促すことができるかもしれない。実施する上で研究倫理面の配慮は必要であるが、シチズンサイエンスを通じたノンプレイヤーの参加促進ができるのではないかと考えられる。これもまたFeRCの取り組み同様、「研究を通じたeスポーツのサービスエコシステムへの参加」である。
おわりに
3節、4節ではサービスエコシステムの拡大とノンプレイヤーの参加について、「研究への参加」という形を提示した。ほかにも経営学的な観点からの結びつきも可能性が考えられる。筆者が所属する福岡大学商学部では「クリエイティブ・マネジメント・プログラム」という教育プログラムが2018年4月に開始された。経営学の観点からゲーム産業などクリエイティブ産業のビジネスモデルを理解し、知的コンテンツの制作プロセスのマネジメント方法やマーケティング、業界の技術的・表現的動向を把握する方法論およびクリエイティブの源泉となる幅広い知識を身につけるものであり、eスポーツに係る内容も含まれている。こういったビジネス系のプログラムへの参加やプログラム提供大学との共同研究からもまた新たな拡がりが出てくるかもしれない。
福岡という地域での流れにさらに引き付けて考えていく場合、FeRCやFeAに加えて、上記の福岡大学のプログラムやeスポーツについて専門的なカリキュラムを展開する福岡デザイン&テクノロジー専門学校、eスポーツのサプリメントを展開する企業「愛しとーと」やゲーミングチェアを展開する「関家具」などプロチーム以外の多様なステークホルダーが存在するeスポーツのクラスタもできつつある。またコンテンツ振興に積極的な自治体や、社会課題の多い地域、ITや食に観光などノンプレイヤーとしてサービスエコシステムへの参加可能な存在も多い。さまざまなサービスエコシステムのありようが考えられる。
山縣(2021)によれば、経営学においてエコシステムという概念が導入されるようになったのは、これまでは局所的に散在する知識・資源・能力を「集約する」ことで価値創造につなげていたが、その散在性や局所性の度合いが高まったことで、「関係づける」ことによる価値創造へと移行してきた背景があるためである。eスポーツにおいても、ノンプレイヤーを既存のサービスエコシステムに関係づけたり、社会課題を抱えるノンプレイヤーをeスポーツと結びつけることで新たなサービスエコシステムを構築したり、システム自体に新たな意味づけを与えたりすることが重要であろう。
「eスポーツはスポーツか」という議論はいまだに尽きないものであるが、「Spotification(スポーツ化)」という表現を用いて、eスポーツはスポーツ化のプロセスにあるとされている。スポーツ化とは、「スポーツ活動とされていないものを、何かのスポーツのように、または、公平で楽しくそして安全な環境で競争や協力をして相互に過去や未来のパフォーマンスの比較をするような形で、見て、組織化し、ルール化すること」もしくは「観戦者がより魅力的に感じるようにするために、スポーツ的な要素を既存の活動に加えること」とされている。これを踏まえると、eスポーツのスポーツ化は現実空間のスポーツ体験と似たものを作るという意味合いではないこともわかる。仮想空間でなされるのがeスポーツの醍醐味であるとするならば、スポーツ化の途上にあれど、その収益モデルや体験までも現実空間のそれを基礎とする必要はないのかもしれない。
例えば普段はアバターの姿をしたeスポーツプレイヤーも存在しているが、こういったプレイヤーは現実世界では当たり前にできる「本人確認」ができない。1人のアバターでも、それを動かす担当者、話す担当者、eスポーツをプレイする担当者が異なっている可能性もある。eスポーツならではのあり方(それはビジネスやサービスの機会も同様ではあるが)を検討できる余地があるということである。
メタバースやNFTといったワードも最近はよく話題に上るが、こういったテクノロジーの変化もまた踏まえながら、eスポーツを取り巻くサービスエコシステムの変化を促す取り組みを注視していきたい。
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